みなさんは、「ウグイ」という魚にどのような印象を持っていますか?
渓流釣りにおける「外道」として、泥臭く「まずい魚」としての印象が多いのではないのでしょうか?

しかし、見方を変えれば、ウグイには魅力がたっぷり! どんな釣り方でも気軽にフィッシングを楽しませてくれたり、漁をする時期や調理の仕方によっては美味しくいただくこともできます。

こちらの記事では一般的に「嫌われ者」「美味しくない」と評されているウグイの概要と魅力を解説していきます。

ウグイってどんな魚?

成魚のウグイ

ウグイは日本全国に分布しているコイ科の淡水魚です。

分布は上流〜下流の河川全域からダム・湖まで幅広く、水質が悪い場所や海水域でも生きていけるほど強い生命力を持った魚です。

名前の由来は諸説ありますが、「鵜(う)が食べる魚」であることが一説としてあります。
また、分布が広いゆえにアイソ、アカハラ、クキ、タロ、ニガッパヤ、イダ、ヒヤレ、デイス、イス、イダといった地方名があります。

60cmを超える大物も! 春になると色が変わる魚

体色が婚姻色になったウグイ 提供:@kamata4510471さん

平均的な成魚の大きさは30cm前後だが、60cmを超える個体も。
体の色はこげ茶色を帯びた銀色で、体側に1本の黒い横帯があります。腹部は繁殖期以外には銀白色です。

また、春(3月上旬から5月中旬)になると雌雄ともに鮮やかな3本の朱色の条線が走る婚姻色へ体の色が変わります。 


実は美味しい?ウグイの「味」。

ウグイは食材としても古くから貴重なたんぱく源として各地域に親しまれています。
その味は、小骨が多く川魚特有の泥臭さがありますが、マスやイワナのような淡白な味わいの白身です。

また、冬季の脂が乗った身は「寒バヤ(かんばや)」と呼ばれており、とても美味と評されています。
調理は主に甘露煮や塩焼き、天ぷら、燻製などにして食べられ、東北地方や長野県、富山県の一部では郷土料理としても親しまれています。

ウグイを美味しく食べるためには?

ウグイの唐揚げ

ウグイが「まずい」と評されてしまう原因は、「泥臭さ」と、小骨が多いための「食べづらさ」が大きな原因だと考えています。

そんな原因を解消するために、以下の項目を留意して調理すると、きっと美味しく食べることができるはずです。

・比較的水質の綺麗な環境で育った個体を調理する
・臭さが気にならないよう、薬味や味付けに工夫をする
・小骨をしっかりと処理して調理するか骨ごと食べられるような調理をする

おすすめの調理方法は唐揚げ、燻製甘露煮です。ウグイ本来の味を楽しみたい方であれば、塩焼き洗いなどもおすすめです。他の川魚にはないワイルドな味わいを楽しめるはずです。

釣り初心者にも優しい魚

ルアーで釣り上がったウグイ 提供:@gishi14 さん

ウグイの食性は雑食でミミズや川虫はもちろん、パンやソーセージなどでも釣ることができます。またルアーやフライフィッシングでも釣ることができます。

分布の広さ多様な大きさがあることから、子どもや釣り初心者でも比較的簡単に釣りを楽しめることからも川遊びにおいても親しまれている魚です。

「嫌われ者」という現実……

古くから身近で親しみのある魚ですが、簡単に釣れることから、イワナやマスを狙う渓流釣りにおいての「外道」と呼ばれ、釣り人から嫌われ者のレッテルを貼られてしまったり、水質の悪い環境で釣れた個体を調理したり、適切な調理ができず、「まずい」と評されてしまうこともしばしば……。

ウグイのポテンシャルを引き出すために

現状渓流釣りの「外道」、「まずい魚」という印象が先立って浮かんでしまいますが、魅力がいっぱいある魚です。

・日本全国の河川、ダム、湖、海にに至るまで水質を問わずどこでも生息していること
・大きさも多様で簡単に釣れることから釣り初心者から玄人まで幅広くフィッシングを楽しませてくれること
・調理の仕方によって美味しく味わうことができること

また、ウグイが釣れたことでちょっぴり「なんだウグイか」とふと思ってしまうことや、味においてもアユやイワナには敵わないところ。そんなヘタレさも、人間味、可愛げがあって大好きなところです。

ぜひウグイを釣り上げた際にはそんな「ウグイの魅力」について少し考えていただければ幸いです。